乱読サラリーマンのオリジナル書評

読書は教養を広げる、教養を広げれば、人生も豊かになる。そんな思いでブログを書き続けます!

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評:共喰い(田中慎弥著)】 はじめて芥川賞作品を読む

読書家と名乗っていながらお恥ずかしいが、恐らく人生で初めて(もしかしたら学生時代に授業で読んだかもしれないが・・・全く記憶には残っていない)芥川賞作品を読了しました。 共喰い (集英社文庫) 昭和末期の地方の田舎都市、女性に対して暴力的で且つ、…

【書評:ESG投資】 投資で社会は変わるのか

ESG投資 新しい資本主義のかたち 行き過ぎた経済格差の問題などから、昨今、資本主義は限界を迎えたと言い放つ識者も見受けます。 そのような中、環境(Enviroment)・社会(Social)・企業統治(Governance)を考慮した投資であるESG投資が欧米を中心に広が…

【書評:墨攻】戦乱の世に彗星のごとく現れ、古代中国を席巻した思想集団”墨家”の果てを考える

墨攻(酒見賢一著)を読み。以前より興味を抱いていた墨家の本質を窺い知れる傑作である。 儒家と並び称されるほど隆盛を誇った墨家はなぜ、歴史から消えてしまったのだろうか。非攻、兼愛を強烈に実践し続けた思想集団の果てはなぜ起きたのかを紐解いてみま…

【書評:ゲノム編集からはじまる新世界】ゲノム・遺伝子と掛けてカーリング女子と説く

神の領域とも言われるゲノム編集クリスパーキャス9とはどのような技術なのか?この技術を手に入れた人類はどこへ向かうのか。一番大事なことは自分自身がこのような世界にどう向き合うかを本を読んで考えてみた。 答はカーリング女子の凱旋パレードにヒント…

矛盾との付き合い方を考える 【書評:煤煙(北方謙三著)】

北方謙三の煤煙を読んだ。主人公はバツイチ弁護士。自身で気づきながらも誤った方向へと突き進んでしまう男の物語である。社会に溢れる矛盾について、どう向き合うのか、考えさせてくれる。