乱読サラリーマンのオリジナル書評

読書は教養を広げる、教養を広げれば、人生も豊かになる。そんな思いでブログを書き続けます!

書評:日本史

【書評:維新の肖像(安部龍太郎著)】 失政はどこから生まれるのか

維新の肖像 (角川文庫) 平和の提唱者として、日露戦争を正義のための衝突と肯定し、戦後交渉でも力を発揮した朝河貫一。しかしながら、朝河の思いとは別に日露戦争後、日本は帝国化へと突き進むことになります。母国の変節ぶりを考慮した朝河は1909年に今な…

【書評:広島藩の志士(穂高健一著)】 討幕を奥深く読む

広島藩の志士 「高間省三」「神機隊」と聴いて広島藩の幕末維新の小説とわかる人は歴史に対してかなりの達人でしょう。維新を考えさせれれ、且つ涙なくして読めない歴史小説です。 討幕の主人公といえば薩長土肥が通説です。そこに尾張も絡んでくるが維新後…

書評:幕末史 

幕末史 (新潮文庫) 勝者の歴史に対するアンチテーゼとでもいうべきなのだろうか、最近”反薩長史観”なるキーワードをよく聞きます。 本書は2008年に大学での講義を基に作成された書でありここ数年の反薩長史観が溢れてきてからの書ではありません。著者の本は…